新型コロナウイルス感染が全国で急増する中、菅義偉官房長官は30日の記者会見で、緊急事態宣言の再発令を重ねて否定した。観光需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンについても「現在の枠組みを適切に運用していきたい」と語り、除外対象を東京都以外へ広げることに慎重な考えを示した。
 感染拡大を受け、政府は有識者らによる新型コロナ対策分科会(会長・尾身茂地域医療機能推進機構理事長)を31日に開き、今後の対応を協議する。平時から緊急事態宣言までを3段階に分類する「指標」について意見交換。東京都の小池百合子知事、大阪府の吉村洋文知事もテレビ回線を通じて参加する。
 菅氏は会見で「現時点で緊急事態宣言を再び発出し、社会・経済活動を全面的に縮小させる状況にはない」と説明。感染者が若い世代に多く、重症者も少ないことから「4月の緊急事態宣言当時とは状況が異なっている」との認識を示した。
 「Go To」に関しては、地方へ感染を波及させる可能性も指摘されている。こうした懸念に対し菅氏は「感染対策をしっかり講じているホテル・旅館を対象に実施している」と安全性を強調した。西村康稔経済再生担当相は会見で、31日の分科会で「Go To」への対応も議論されるとの見通しを示し、「そうした意見をしっかり踏まえて判断したい」と述べた。 

(ニュース提供元:時事通信社)