政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は5日、お盆シーズンを前に緊急に記者会見し、帰省する際は「3密」回避や消毒、マスク着用など感染防止策を徹底するよう呼び掛ける分科会提言を発表した。全国的に感染が再拡大する中、政府として帰省の一律自粛は求めない方針を明確にした。
 西村康稔経済再生担当相はこの後の会見で、お盆に合わせた帰省に「一律で自粛を求めるものではない」と明言。2日の会見では慎重対応を要請していたが、軌道修正した。その上で「ぜひ提言を理解し、注意してもらいたい」と訴えた。
 提言は、重症化しやすい高齢者への感染を防ぐため、大声を避け、十分な換気を行い、特に大人数での会食を控えるよう求めた。対応できない場合は「オンライン帰省」を含めて行動を慎重に判断し、発熱などの症状があれば帰省を控えるよう促した。
 尾身氏は会見で「お盆は日本国民にとって特別な季節だ。帰省する場合も当然ある」と述べ、一律の自粛にはなじまないとの見解を示した。一方で、感染対策が徹底できない可能性があれば「オンラインだけでなく電話もあるし、少し延期もできる」とし、「できれば帰省は控えてもらいたいというのがメッセージだ」と強調した。
 政府は7日に分科会を開き、帰省時の注意事項などを専門家に審議してもらう予定だった。だが、お盆シーズンが迫っていることを考慮し、同日を待たず分科会としての見解を打ち出した。 
〔写真説明〕お盆の帰省について記者会見する新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=5日午後、東京・永田町

(ニュース提供元:時事通信社)