【ニューヨーク時事】米国は20日、国連安全保障理事会に対し、2015年のイラン核合意をめぐり「イランに重大な不履行がある」と通告し、対イラン国連制裁を復活させる手続きに着手した。ただ安保理内では、核合意から既に離脱した米国に制裁復活の権限はないとして、今回の手続きを無効と考える国が多く、実現は不透明だ。
 対イラン制裁が再発動されれば、経済制裁などの解除と引き換えにイラン側が核計画を制限した核合意の崩壊につながる恐れもある。
 ポンペオ国務長官は20日、ニューヨークの国連本部で安保理議長国インドネシアのジャニ国連大使に書簡を提出し、イランの合意不履行を通告。その後、記者団に「世界最大のテロ支援国家が自由に通常兵器を売買することを米国は容認しない」と強調した。米国は武器禁輸を含む国連制裁の復活を目指している。
 一方、イラン核合意に参加する英仏独中ロの5カ国とイランは一斉に反発し、米国は核合意の参加国ではない、という立場を示した。英仏独は共同声明で「支持できない」と表明した。 
〔写真説明〕20日、ニューヨークの国連本部で記者団と話すポンペオ米国務長官(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)