公正取引委員会によるコンビニエンスストア業界の実態調査では、オーナーの置かれた過酷な実態が改めて浮き彫りになった。調査によると、直近1年間の休暇日数が10日以下だったオーナーの割合は63.2%。各社は実態の再点検に乗り出す考えだが、新型コロナウイルスの影響で都市部を中心に経営が厳しさを増す中、ビジネスモデルの抜本的な見直しが不可避となっている。
 オーナーが直近1年間に午後10時以降の深夜業務に就いた日数は、平均で84.7日。13.9%が「300日超」と回答した。休暇すら満足に取れず、昼夜問わないこうした勤務状態を「非常につらい」「どちらかといえばつらい」と回答した割合は62.7%に達する。
 オーナーの多くが自ら店頭に立たざるを得ないのは、長く続く人手不足が一因。店舗維持のため、24時間営業から時短営業への切り替えなどを望む声は7割近い。
 時短営業への対応について、コンビニ大手は、「希望する店舗は原則として時短可能」(セブン―イレブン・ジャパン)、「もともと24時間か時短を選べる制度になっている」(ローソン)などと、既に対策を進めていると強調する。
 しかし調査では、時短営業を求めるオーナーの33.5%が「コンビニ本部が交渉に応じていない」や「保留されている」と回答。セブンでは3カ月のテスト実施を求めるなど、オーナーの希望に柔軟に対応できる制度整備は進んでいない。
 コロナの感染防止策に追われながら営業を続ける中、既存店の売上高は前年同月比マイナスが続くなど状況は厳しい。調査結果を受け、各社とも「加盟店からの貴重な声として真摯(しんし)に受け止める」(ファミリーマート)としており、問題点の洗い出しを進める考えだ。 

(ニュース提供元:時事通信社)