【ニューヨーク、ワシントン時事】ポンペオ米国務長官は19日の声明で、2015年のイラン核合意で解除された国連安全保障理事会の対イラン制裁が「復活した」と主張した。ただ、核合意に残る英仏独は20日、共同声明で「法的効果を持つことはできない」と指摘し、復活を認めない立場を表明。国連制裁の効力をめぐり、真っ向から対立する二つの見解が存在することになった。
 トランプ米政権は18年に核合意から離脱。制裁の復活に向けた手続きは核合意当事国に行う権利があるため、安保理では15理事国中、中ロを含む13理事国が先月、米国の手続きを「無効」と反対していた。安保理が一致できず、11月の米大統領選も控える中で、当面は静観する国連加盟国もあるとみられ、米国を支持する国は限られそうだ。
 これに対し、ポンペオ氏は19日の声明で「数日以内に、制裁履行を強化し、違反者に責任を取らせるさまざまな追加措置を発表する」と述べ、制裁「違反」への対抗措置を警告した。22日に国連総会一般討論演説に臨むトランプ大統領が具体的措置を発表する可能性がある。ロイター通信は先に、トランプ政権が武器禁輸措置に違反した個人などに米国の独自制裁を科すことを可能にする大統領令を計画していると報道。米市場へのアクセス制限が検討されているという。 
〔写真説明〕ポンペオ米国務長官=8月20日、ニューヨーク(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)