2021年度の各省庁の税制改正要望が30日、出そろった。新型コロナウイルスの影響長期化に備え、デジタル技術で既存制度を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)関連の研究開発減税の拡充や、コロナで打撃を受けた企業の税負担軽減が目立つ。政府は自民、公明両党と調整を進め、年末に税制改正大綱をまとめる。
 経済産業省は、コロナ禍でもデフレ脱却と経済成長を税制面で後押しするため、法人税額の45%を上限に、企業の研究開発費の一部を控除できる制度の期限を20年度末から延長するよう要望。併せて控除上限を50%に引き上げるほか、DXを支えるクラウドを使ったソフトウエア開発費を適用対象に加えるよう求めた。
 また、在宅勤務環境を整える中小企業の設備投資額の最大10%を法人税から控除する制度や、車検時に課される自動車重量税が対象のエコカー減税制度についても期限延長を求めた。
 21年度が3年に1度の評価替えに当たる土地の固定資産税をめぐって、国土交通省はコロナ禍の経済情勢を踏まえ過度な税負担の回避措置を検討するよう促した。評価替えはコロナ流行前の20年1月1日時点の地価に基づき行われる。
 金融庁は、香港情勢などを踏まえた「国際金融センター」の地位確立へ、未上場の外資系運用会社役員らの成功報酬を損金算入できる特例措置を要望。金融の専門人材を呼び込むため、所得税・相続税負担の軽減も求めた。 

(ニュース提供元:時事通信社)