厚生労働省は23日の閣議で、2020年版厚生労働白書を報告した。高齢者人口がピークを迎える40年の医療福祉分野の就業者数は最大1070万人で、全就業者の約5人に1人を占めると推計。担い手不足に懸念を示し、先端技術の活用などによる現場の生産性向上や、少子化対策を推進する必要性を強調した。
 白書は、40年を見据えた今後の社会保障と働き方をテーマとした。40年時点で65歳の人のうち男性は4割が90歳まで、女性は2割が100歳まで生きると予測。介護分野を中心に利用者数が急増し、医療福祉分野の就業者数は、18年の826万人(全就業者の約8人に1人)から大幅に増えると見込んだ。
 その上で、こうした事態に備えた対策の必要性を強調。今後の社会保障制度の在り方にも触れ、財政の安定化を図ると同時に、サービスの効率化などにも取り組み、持続可能性を強化する重要性を指摘した。
 一方、白書は新型コロナウイルス感染拡大の影響にも言及。テレワーク普及や日常生活のオンライン化などが、今後の社会保障と働き方に大きな影響を与える可能性に触れ、これらの変化に「迅速かつ柔軟に対応していく必要がある」と訴えた。
 厚労白書は、年1回公表されているが、毎月勤労統計の不正問題の影響などで18年版の報告が19年7月にずれ込んだ。このため厚労省は19年版を欠番とし、20年版で過去2年間の取り組みを紹介した。 

(ニュース提供元:時事通信社)