【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)などによると、米国内で23日に少なくとも8万人の新型コロナウイルス新規感染が報告され、米国の1日の感染者数としては過去最多を更新した。大統領選の投票まで10日余りとなる中、さらなる感染拡大への不安が広がっている。
 同紙の集計でこれまで1日の感染者数が最多だったのは、7月17日に記録した7万6533人。この時はアリゾナ、カリフォルニア両州など南部と西部に感染が偏っていた。最近は中西部での増加が目立つものの、24州で過去2週間以内に新規感染者数が過去最多を記録するなど、広範囲で感染者が急増している。
 ワシントン大の保健指標評価研究所(IHME)は23日、米国の人口集積地を中心に、新型コロナ感染で「冬にかけて引き続き公衆衛生上の難題に直面する」とする予測を公表。来年2月末までに米国の死者数が51万人を超える恐れがあると警告した。
 ただ、人口の95%が公共の場所で常時マスクを着用すれば、うち13万人近くの命を救うことができるという。米国の現時点の累計感染者数は約850万人、死者数は22万人超で、いずれも世界最多となっている。
 民主党のバイデン前副大統領は23日、地元デラウェア州での演説で「(トランプ大統領は)米国を見捨てた」と述べ、感染防止での政府の無策を糾弾。当選すれば全州知事に住民のマスク着用義務化を要請するほか、就任後直ちに州や自治体への支援策を盛り込んだ対策法案をまとめるよう、議会に求めると訴えた。
 これに対しトランプ氏は、遊説先のフロリダ州で支持者に「パンデミック(大流行)を早期に終わらせる」と宣言。バイデン氏について「口を開けば新型コロナの話ばかり。人々を怖がらせようとしている」と批判し、経済活動再開を優先させるべきだという持論を繰り返した。 
〔写真説明〕23日、米フロリダ州ペンサコーラで、集会の最後に踊るトランプ大統領(AFP時事)
〔写真説明〕23日、米デラウェア州ウィルミントンで、演説を終え会場を離れる民主党のバイデン前副大統領(中央)(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)