南海電鉄の特急車両(6両編成)で2019年8月、台車に約14センチの亀裂が見つかった問題で、運輸安全委員会は26日、台車に取り付けられた補強部材の溶接が不十分で、そこを起点に亀裂が生じたとする調査報告書を公表した。
 報告書によると、亀裂は、モーターを固定する鋼材と台車本体をつなぐ補強部材の溶接部分で発生。台車メーカー内での情報共有に不備があり、補強部材の必要な加工が溶接前に行われていなかった。このため、溶接が不完全な状態で走行を続け、疲労が蓄積し亀裂が拡大した。
 問題発生後、南海電鉄が所有する同種車両6編成を調べたところ、他に同様の4カ所で約2~7センチの亀裂が確認された。これらの台車でも溶接前に適切な加工が行われておらず、同社は補強部材を取り換える措置を取った。
 問題の亀裂は19年8月24日、難波駅と関西空港駅を結ぶ特急「ラピート」で見つかった。運輸安全委は事故につながる恐れがあったとして重大インシデントに認定し調査を進めていた。 
〔写真説明〕南海電鉄の特急電車の台車に生じた亀裂。手前はモーターを固定する鋼材(運輸安全委員会提供)

(ニュース提供元:時事通信社)