政府は、新型コロナウイルス感染症対策分科会が感染拡大地域との往来自粛などを求める提言をまとめたことを受け、「この3週間が極めて重要な時期」(菅義偉首相)と位置付け、感染防止対策を徹底する。ただ、社会経済活動との両立を重視する基本線は維持。観光支援策「Go To トラベル」の除外地域を広げることには慎重だ。
 首相は26日、首相官邸で西村康稔経済再生担当相、赤羽一嘉国土交通相らと会い、分科会が25日に出した提言への対応を協議した。この後、首相は記者団に、営業時間短縮に協力する飲食店への支援に努めると表明。「皆さんと一緒になってこの感染拡大を何としても乗り越えていきたい」と呼び掛けた。
 トラベル事業をめぐり政府は24日、札幌、大阪両市を目的地とする旅行の一時除外を決定。これを受け分科会は、両市や東京23区、名古屋市を感染拡大地域と想定し、同地域から出発する旅行の一時停止の検討を求めた。
 ただ、首相は運用の見直し拡大について、25日の衆院予算委員会で「地域経済の下支えになっている」と否定的だ。加藤勝信官房長官は26日の記者会見で「地域の感染状況と各都道府県における判断などを踏まえて対応していく」とあくまで自治体の要請を受けて判断する考えを示した。
 一方、政府は感染防止には、トラベル制限よりエリアや業種を絞った飲食店の営業時間短縮が有効とみており、対象店舗に協力金を支払う地方自治体への財政支援を強化する方針だ。
 首相は26日、記者団に「時間短縮に協力した全ての店舗に国としてしっかり支援する」と表明した。加藤氏は会見で財源となる地方創生臨時交付金500億円に触れ、「すぐに足らなくなるという状況にはないが、不足する場合には適切な対応をしていく」と増額に含みを残した。 

(ニュース提供元:時事通信社)