2020/11/28
防災・危機管理ニュース
【カイロ時事】イラン国営メディアによると、首都テヘラン郊外で27日、同国の核開発に深く関与してきたとされる著名な科学者が何者かに銃撃され、殺害された。イランは敵対するイスラエルや米国の仕業と疑っており、何らかの報復措置を取る可能性が高い。イランをめぐる一段の緊張激化は必至の情勢だ。
暗殺された科学者はモフセン・ファクリザデ氏。国防軍需省傘下の研究機関の高官も務め、イラン核開発で中心的な役割を担っているとして、反発するイスラエルのネタニヤフ首相がかつて名指しで警戒対象に挙げた人物として知られる。
報道によると、爆弾を荷台に隠したトラックがファクリザデ氏の乗っていた車の前で爆発。さらに他の車両から銃撃を受け、搬送先の病院で死亡したという。
ザリフ外相は、ツイッターで「卑劣な国家テロだ。イスラエルが役割を果たした深刻な兆候がある」と指摘。最高指導者ハメネイ師の軍事顧問を務めるデフガン前国防軍需相は「殺害の実行犯を襲い、自らの行いを後悔させる」と報復を強く示唆した。
〔写真説明〕イランの科学者モフセン・ファクリザデ氏=2019年1月、テヘラン、最高指導者事務所提供(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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