【ロンドン時事】エチオピアのアビー首相は28日、ティグレ人民解放戦線(TPLF)が掌握していた北部ティグレ州の州都メケレを完全に制圧したと明らかにし、「軍事作戦は完了した」と宣言した。ロイター通信が伝えた。政府軍は26日に「最終段階」の攻撃に乗り出していた。
 アビー首相は「空港や公共施設、地域の行政機関、その他の重要施設を管理下に置いた」と述べた。政府軍は28日、メケレに対する攻撃を開始。国営テレビによると、政府軍は同日夜までにメケレを全面的に押さえた。TPLF幹部の拘束に向け、捜索が行われている。ただ、現地では通信が遮断されており、独立した情報源による情勢確認は困難な状況だ。
 TPLF指導者のデブレツィオン氏はロイターに「(政府軍の)残虐性は最後まで侵略者と戦うわれわれの決意を強めただけだ」と述べ、抗戦を続ける考えを強調した。消息筋の間では、TPLFが山岳地帯に退却し、ゲリラ戦を仕掛ける可能性が指摘されている。
 アビー首相は、TPLFがティグレ州の政府軍拠点に攻撃を仕掛けたとして、11月初旬に同州に非常事態を宣言し、空爆を伴う軍事作戦が始まった。1カ月近くにわたる戦闘で数千人が死亡したとみられている。また、隣国スーダンに約4万3000人が難民となって押し寄せ、人道危機への懸念が深まっていた。
 アビー首相は、隣国エリトリアとの紛争終結などの功績で、昨年ノーベル平和賞を受賞している。 

(ニュース提供元:時事通信社)