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こんにちは。元知能犯刑事、榎本澄雄です。

今回は「異常なフォロワーシップから愛着の満ち欠けが診断できる!」というテーマでお話しします。キーワードは「企業犯罪が起こる組織」「見逃してはいけない企業犯の特徴」「企業のダークサイドと企業犯罪」「お金と心、勘定と感情の関係」です。

1. 異常なフォロワーと異常なリーダー

最初に「異常なフォロワーシップ」について説明します。おそらく多くの方は、異常なフォロワーシップと言われても、何のことだか、ピンとこないと思います。しかし今までの組織論では、巨大組織から、中小企業、学校、家庭に至るまで、本当に異常なまでのフォロワーシップで成り立っていた、というのが私個人の持論です。

「異常なフォロワーシップ」を反転してみると、どうなるでしょうか? そうです、「異常なリーダーシップ」になりますね。

なぜ、私がそのような考えに至ったのか? 知能犯刑事として、組織のダークサイド、権力犯罪を目の当たりにしてきたからです。

Toxic Leadership

皆さんは「Toxic Leadership」という言葉を聞いたことがありますか? 有毒なリーダーシップ、です。これまで、日本のあらゆる組織で、パワハラ、セクハラが看過されてきた風潮がありました。

パワハラ、セクハラと皆さんが聞いても、「でも、それは犯罪ではないし……」と思われるかもしれません。

しかし、パワハラやセクハラの概念はとても広く、その中には暴行、傷害、脅迫、名誉毀損、侮辱のみならず、強制わいせつ、強制性交などといった「犯罪」が含まれていることを、あなたは「直視」できているでしょうか?

現代社会では、誤ったリーダーシップ教育が「産業」になってしまった結果、「不正なリーダー」が聖人君子になりすまして、権力犯罪が横行してしまいました。

「権力」を手にするための七つの資質

ジェフリー・フェファーというアメリカのスタンフォード大学ビジネススクール教授は、著書『「権力」を握る人の法則』(日本経済新聞出版社)で、「権力」を手にするための七つの資質を挙げています。

1. 決意
2. エネルギー
3. 集中
4. 自己省察
5. 自信
6. 共感力
7. 闘争心

この中の、「決意」「エネルギー」「集中」「自信」「闘争心」は、強力なリーダーシップ像を喚起すると同時に、部下や家族、弱者をどう喝して、顧客や売り上げを強奪するような「パワハラ上司(経営者、経営幹部)」をイメージさせないでしょうか?

また、知能犯事件を担当してきた私にとって、「自己省察」は「躁鬱(そううつ)傾向」を、「共感力」は「詐欺師のように擬態して、人を巧みにだます能力」を想起させます。

実際に、このジェフリー・フェファー氏が後に書かれた本を全てご覧になると、経緯がよく分かると思いますので、参考文献として紹介します。

『「権力」を握る人の法則』
『悪いヤツほど出世する』
『ブラック職場があなたを殺す』
ジェフリー・フェファー=著(日本経済新聞出版社)

これまでの企業や組織は、異常なフォロワーシップと異常なリーダーシップで成り立ってきた。では、それが「企業犯罪」とどのような関係があるのでしょうか?