来年夏の東京五輪・パラリンピック開催に向け、政府と東京都、大会組織委員会は2日、首相官邸で「新型コロナウイルス感染症対策調整会議」を開き、大会のコロナ対策に関する中間整理をまとめた。外国人観客の入国対策として2週間の待機を求めない一方、専用アプリを使った健康管理を実施することなどを盛り込んだ。来春までに決定する。
 菅義偉首相は観客を入れた形での五輪開催に決意を示しており、政府は外国人受け入れに向けた検討を進めている。
 中間整理では、外国人観客の対応に関し「(入国後)14日間隔離・公共交通機関不使用を条件とすることは観戦を事実上困難にする」と明記。入国時の検査やアプリなどの導入で健康管理を徹底し、待機などを免除する。アプリは年内に基本的な設計の検討に入り、2021年6月に完成させる。
 観客数に上限を設けるかどうかも来春までに決定する。上限を設定する場合は、大会開催間際の国内規制を準用することを盛り込んだ。
 参加選手にも14日間の待機を求めず、選手村では日本人選手や大会関係者を含め、96~120時間(4~5日)の間隔で定期検査を実施。事前キャンプ地やホストタウン滞在中も検査する。
 選手の健康管理を担う「感染症対策センター」(仮称)や「発熱外来」の設置も盛り込んだ。
 また、選手らが感染した場合でも、競技が実施できるよう、国際オリンピック委員会(IOC)などと連携し今年度末までにルールを整理する。観客にマスク着用や大声を控えることなどを求めるガイドラインも策定する。
 組織委の武藤敏郎事務総長は記者団に、中間整理について「ワクチンがないことを前提にできている」と説明。中間整理は今後の検討課題として、英国で新型コロナワクチンが承認されたことも踏まえ、ワクチン接種が可能になった場合の対策を挙げた。 
〔写真説明〕東京五輪・パラリンピックの「新型コロナウイルス感染症対策調整会議」であいさつする杉田和博官房副長官(左から3人目)=2日午後、首相官邸

(ニュース提供元:時事通信社)