2020/12/04
防災・危機管理ニュース
厚生労働省は4日、新型コロナウイルス感染者用の病床使用率(2日時点)について、18都道府県で25%以上になったとの集計結果を公表した。感染拡大が2番目に深刻な「ステージ3」(感染急増)の水準に達したことを示しており、1週間前(11月25日時点)の15都道府県から拡大した。兵庫県(65%)、大阪府(56%)などで特に深刻化している。
使用率の計算時に分母となる病床数には、すぐには使えない病床も含まれていることがあり、実際の医療逼迫(ひっぱく)度合いは数字より厳しいとみられる。
使用率が最も高かったのは兵庫で、重症者急増を受け独自基準の「非常事態」を宣言した大阪が続いた。他に北海道(52%)、三重(50%)が50%を超え、埼玉・沖縄47%、群馬・愛知43%、東京42%などが続いた。
前回11月25日時点で25%以上だった15都道府県に、茨城、岐阜、愛媛が新たに加わった。
4日時点で過去最多の505人となった重症者用の病床使用率は、6都府県で25%を超えた。大阪が57%で最も高く、東京と沖縄49%、愛知43%などだった。神奈川は病床使用率は23%だったが、重症者用は30%に達した。
(ニュース提供元:時事通信社)
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