【サンパウロ時事】キューバのディアスカネル大統領は10日、ペソと兌換(だかん)ペソの二重通貨体制を年内に廃止しペソに一本化した上で、新年からは1米ドル=24ペソの固定相場制を導入する方針を発表した。共産党機関紙グランマが伝えた。
 複雑な為替体系を簡素化することで外国などから投資を呼び込み、経済を活性化させるのが狙い。キューバではかつて高級な輸入品は兌換ペソでしか買えず、手にすることのできる一部の国民と他の国民の間で不平等が生じていた。
 テレビを通じ10日夜(日本時間11日午前)、国民に向けて演説したディアスカネル氏は「1月1日から(二重通貨解消を)開始する状況は整ったと考えられる」と指摘。「すべての経済問題を解決する魔法ではないが、国際経済危機、新型コロナウイルス禍、(米国の)経済封鎖に対してより確かな前進をもたらしてくれるだろう」と意義を強調した。
 キューバでは経済危機に陥っていた1994年に国民が一般に使うペソと、外国人が主に使う兌換ペソの二重通貨制を導入。1米ドル=1兌換ペソに為替レートを設定し、1兌換ペソからの両替は24ペソにすることで外貨を確保するとともに物価上昇や闇ドルの流通を抑えてきた。 
〔写真説明〕主に外国人用に流通させた外貨に交換可能な兌換(だかん)ペソ(左)と米ドル=2019年12月、ハバナ(AFP時事)
〔写真説明〕10日、ハバナでテレビ出演し、二重通貨制廃止を発表するキューバ共産党のラウル・カストロ第1書記(左)とディアスカネル大統領(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)