政府は14日、新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・菅義偉首相)の会合を開き、感染拡大への対応を協議する。観光支援事業「Go To トラベル」で札幌、大阪両市への旅行を割引対象から外す措置を16日以降も延長する方向。トラベルの一時停止や行動自粛要請の対象地域を追加するかが焦点となる。
 大阪府の吉村洋文知事は12日のテレビ朝日番組で、トラベルについて、除外の延長を西村康稔経済再生担当相に求めたことを明らかにした。吉村氏は「いまはブレーキをかけるべき時期だと判断している」と指摘。延長時期に関しては今月25日か28日ごろまでとの見通しを示した。
 首相は12日、衆院議員会館で厚生労働省幹部からコロナ感染の最新状況について報告を受けた。この日も東京都で1日当たりの感染者が過去最多の621人に上るなど各地で感染が広がった。
 札幌、大阪両市向けのトラベル一時停止は15日に期限を迎える。感染沈静化の見通しが立たない中、政府は停止継続はやむを得ないと判断しており、両市などと延長期間の調整を進める。政府高官は「実態を見ないといけない。(自治体が)1週間だけ様子を見たいということもあるかもしれない」と語り、1週間程度の延長となることもあり得るとした。
 政府の分科会が11日にまとめた提言は、感染拡大地域でのトラベル停止や「午後10時まで」の飲食店の営業時間短縮を「午後8時まで」とすることを求めた。ただ、政府は全国一律の事業停止や移動制限に否定的。措置を追加する場合も、政治判断で対象を極力絞り込む見通しだ。
 東京都発着分の旅行について、都が重症化リスクの高い65歳以上の高齢者と基礎疾患がある人の利用を17日まで控えるよう呼び掛けている。14日の対策本部では都を含む首都圏の扱いも焦点となる。
 首相は14日、国立国際医療研究センター(東京都新宿区)を視察し、コロナ対策について関係者から話を聞く。逼迫(ひっぱく)する医療体制への支援も課題となる。
 16日には政府が感染抑止に向け国民に協力を呼び掛けた「勝負の3週間」を終える。一方、この間にトラベルをめぐる措置は、札幌、大阪両市向けの一時停止、両市出発分と東京都発着分の利用自粛呼び掛けにとどまる。東京に関しては高齢者らに限定された。政府分科会は「3週間」の結果を踏まえ、より厳しい対応を求める可能性もある。 

(ニュース提供元:時事通信社)