菅義偉首相は14日夜、首相官邸で開いた新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、観光支援事業「Go To トラベル」について、28日から来月11日までの間「全国一斉に一時停止する」と表明した。経済を重視する首相の肝煎り政策だったが、感染再拡大に歯止めがかからないことから方針転換を余儀なくされた。トラベルを推進する菅政権に批判が高まっていたことも判断に影響したとみられる。
 全国一斉停止に先立ち、札幌、大阪両市に加え、東京都と名古屋市を目的地とする旅行についても停止し、出発地とする利用の自粛を呼び掛けた。札幌、大阪両市の一時停止措置は今月15日までだったが、延長することにした。
 首相は1月12日以降の扱いについては「その時点での感染状況などを踏まえ、改めて判断する」と述べた。ただ、感染が収束に向かわなければトラベル再開は見通せない。
 既存予約は24日まで無料でキャンセルできる。キャンセルされた事業者には、これまで旅行代金の35%を補償してきたが、年末年始であることを考慮し、より手厚い支援とする。赤羽一嘉国土交通相が記者団に説明した。新規予約の扱いを含め、詳細は15日に発表する。
 一方、首相は飲食店について「営業時間の短縮は、さらに延長をお願いせざるを得ない」との考えを示した。年末年始に自治体からの時短要請に応じた飲食店に支払う協力金については、支援額の単価を最大1カ月当たり120万円に倍増するとした。 
〔写真説明〕新型コロナウイルス感染症対策本部で発言する菅義偉首相=14日午後、首相官邸
〔写真説明〕国立国際医療研究センターを視察する菅義偉首相(左手前から2人目)=14日午後、東京都新宿区(内閣広報室提供)

(ニュース提供元:時事通信社)