公安調査庁は17日、国内外の治安情勢に関する2021年版「内外情勢の回顧と展望」を公表した。北朝鮮の朝鮮労働党が新型コロナウイルス感染症対策などの政策をめぐって政治局会議を例年より頻繁に開催し、「幹部間の討議を経て集団的に決定」していると指摘。「(経済)不振の責任を幹部に転嫁して、金正恩委員長の権威を護持する側面もある」と分析した。
 公安庁によると、例年1、2回しか開催が確認されていない朝鮮労働党の政治局会議が、今年は11回開かれたという。台風や豪雨の被害に見舞われる中、北朝鮮メディアは党幹部による経済施設や復旧現場の視察をたびたび大きく報じている。その背景について「党の決定に関与する幹部の役割や責任を明らかにすることによって、幹部の精励を促す狙いがある」との見方も示した。
 北朝鮮は新型コロナの感染拡大を受けて今年1月、中国との国境を封鎖。中国政府の統計によると、中朝貿易額は19年が約27億9000万ドルだったのに対し、今年は1~10月で約5億3000万ドルと大幅に落ち込んだ。「回顧と展望」はこうした状況を捉え、「経済に大きな打撃」とした。 

(ニュース提供元:時事通信社)