【ワシントン時事】米司法省は18日、ビデオ会議システム「ズーム」を通じた人権活動家の会合を妨害したとして、同システムを運営する米新興企業ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ元幹部の中国人をニューヨークの連邦地裁に刑事訴追したと発表した。中国・北京で起きた天安門事件の追悼行事を妨害したなどとされる。
 同省発表や訴状によると、訴追されたのは同社の「セキュリティー技術リーダー」を務めていた金新江容疑者(39)。中国共産党の法執行機関や情報機関とつながりを持ち、2019年1月以降、米国内外の活動家によるズーム上での政治的・宗教的発言を監視していた。身柄を拘束されておらず、米国外にいるとみられる。
 また、中国政府の要請を受け、天安門事件から31年に合わせて在米活動家が今年5~6月にズームで計画していた少なくとも4件の追悼行事を妨害するため、参加者のアカウントを停止するなどした。アカウント停止を正当化するため、行事主催者や参加者がテロ支援や児童ポルノ流通に関与しているかのような証拠を捏造(ねつぞう)したという。
 容疑者は有罪なら、最高で10年の禁錮刑を科される。デマーズ司法次官補(国家安全保障担当)は声明で、中国共産党が「人権弾圧に関する言論の自由を抑圧するため、中国にビジネス上の大きな利益を持つ企業を利用する」と指摘し、中国で活動する企業に警告を発した。 

(ニュース提供元:時事通信社)