【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルス対策技術責任者マリア・ファンケルクホーフェ氏は21日の記者会見で、新型コロナの変異種が英国以外に5カ国で確認されていることを明らかにした。従来種よりも感染力が強く、世界各国・地域は英国からの渡航を禁止し、警戒を強めている。
 変異種は「VUI―202012/01」。ファンケルクホーフェ氏は、最初に確認された英国に続き、オーストラリア、アイスランド、イタリア、オランダで各1例、デンマークで約10例見つかったと述べた。
 一方、南アフリカでも似たものが発見されたが「英国とは別の変異種」と説明している。
 ファンケルクホーフェ氏によると、変異種が感染者を従来種より重症化させたり致死率を上げたりする証拠は、現時点で見つかっていない。感染者1人が平均してうつす人数を表す「実効再生産数」を0.4ポイント押し上げることは分かっているという。
 英国からの報告では、ワクチンの有効性に影響を及ぼすかどうかは確認されていない。ただ、ファンケルクホーフェ氏は、いまだ不明な点が多いとして、英国などと協力して調査を継続する方針を示した。さらに、飛沫(ひまつ)の吸い込みなど感染経路も従来種と同じと指摘。手洗いや対人距離の確保など「これまでの対策を取ることが重要」と強調した。 
〔写真説明〕世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルス対策技術責任者マリア・ファンケルクホーフェ氏=10月13日、ジュネーブ(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)