2021/01/08
防災・危機管理ニュース
前線を伴う低気圧が発達しながら千島近海へ進み、強い冬型の気圧配置になった影響で、8日午前は北海道や東北で風が吹き荒れ、北海道の大半のほか、東北から中国の日本海側などで雪が降った。気象庁は10日ごろにかけて日本海側を中心に大雪や猛吹雪、暴風、高波に警戒するよう呼び掛けた。
特に北陸では短時間に降雪が増える見込みで、雪崩や落雪、着雪も予想される。東北電力ネットワークによると、強風で電線が切れるなどし、秋田県で一時約4万5000戸のほか、岩手、新潟両県の一部で停電が起きた。
日本航空は56便が欠航、全日空は7日夜時点で132便の欠航を決定。JRは東北、山陽新幹線に遅れが生じ、山形新幹線の山形―新庄駅間で運転を見合わせた。在来線の運転見合わせや運休も相次いだ。高速道路は北陸道や中国道、東九州道などの一部区間が通行止めになった。
8日午前11時までの24時間降雪量は、新潟県十日町市で86センチ、北海道西興部村と富山県高岡市で67センチ、岐阜県白川村で66センチを観測した。
8日に予想される最大瞬間風速は北海道35メートル、東北30メートル。北海道から沖縄の波の高さは5~6メートル。
9日午前6時までの24時間予想降雪量は多い所で、北陸120センチ、東海と近畿、中国70センチ、東北60センチ、北海道50センチ、関東甲信40センチ、四国30センチ、九州北部・南部20センチ。
10日午前6時までの24時間予想降雪量は北陸80~120センチ、東海と近畿、中国50~70センチ、東北30~50センチ、北海道と関東甲信、九州北部20~40センチ、四国10~20センチ、九州南部5~10センチ。
〔写真説明〕南蔵院の釈迦(しゃか)涅槃(ねはん)像周辺に積もった雪=8日午前、福岡県篠栗町
(ニュース提供元:時事通信社)

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