2021/01/10
防災・危機管理ニュース
気象庁は10日夕、記録的な大雪となっている北陸では強い冬型の気圧配置や低気圧の影響で、11日昼前にかけても降雪が続き、除雪困難な積雪になる恐れがあると発表した。交通障害や施設の被害に厳重に警戒し、不要不急の外出を控えるよう呼び掛けている。
新潟、富山、福井各県では10日、死者が相次いだ。新潟県警によると、同県阿賀町では会社員大江利光さん(57)が自宅前で上半身が雪に埋まった状態で発見され、病院搬送後に死亡が確認された。屋根からの落雪に巻き込まれたとみられる。福井市でも女性(79)が除雪作業中に生き埋めとなり死亡。富山県氷見市の住宅では、60代男性が雪に囲まれてエンジンがかかった車の中で死亡しているのが見つかり、県警が死因を調べている。
新潟県上越市・高田では10日午後2時までの72時間(3日間)降雪量が1メートル87センチに上り、観測史上最多記録を更新。午後10時の積雪は平年の6倍近い2メートル28センチとなった。新潟県は同日、上越市への自衛隊の災害派遣を要請。倒壊の恐れのある障害者施設や高齢者世帯の除雪作業を求めた。
10日午後10時の積雪は、富山市では平年の6倍超の1メートル12センチ。金沢市と福井市はいずれも5倍超で、59センチと1メートル3センチを観測した。
11日午後6時までの24時間降雪量は多い所で、新潟県60センチ、石川県30~50センチ、富山県25~45センチ、福井県15~35センチと予想される。
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 大雪
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
津波による壊滅的被害から10年
宮城県名取市で、津波により工場が壊滅的な被害に遭いながらも、被災1週間後から事業を再開させた廃油リサイクル業者のオイルプラントナトリを訪ねた。同社は、東日本大震災の直前2011年1月にBCPを策定した。津波被害は想定していなかったものの、工場にいた武田洋一社長と星野豊常務の適切な指示により全員が即座に避難し、一人も犠牲者を出さなかった。震災から約1週間後には自社の復旧作業に取り掛かり、あらかじめ決めていたBCPに基づき優先業務を復旧させた。現在のBCPへの取り組みを星野常務に聞いた。
2021/01/21
-
台湾をめぐる米中の紛争リスクが高まる
米国のシンクタンクCouncil on Foreign Relations(CFR)は、2021年に世界中で潜在的な紛争が起こる可能性を予測する最新の報告書を公表した。報告書は、台湾問題における米国と中国の深刻な危機を、世界の潜在的な紛争の最高レベルとして初めて特定した。
2021/01/20
-
これからの国土づくり 「構想力」と「創意工夫」で
政府の復興構想会議のメンバーとして東北の被災地を訪ね、地域の再生や強靭な国土づくりに多くの提言を行った東京大学名誉教授の御厨貴氏は当時、これからの日本の行方を「戦後が終わり、災後が始まる」と表現しました。あれから10年、社会はどう変わったのか。いつか再び起こる巨大地震をめぐり、政治・行政システムや技術環境、市民の生活や仕事はどう進歩したのか。これまでを振り返ってもらいながら、現在の課題、今後の展望を語ってもらいました。
2021/01/14