【台北時事】厳格な水際対策で新型コロナウイルスを抑制してきた台湾で、市中感染が発生し、社会に緊張が走っている。来月の春節(旧正月)前後は各種イベントが目白押しだが、相次いで中止や延期に追い込まれている。政府の新型コロナ対策本部は、濃厚接触者らに対する徹底した検査を通じ、さらなる拡大を食い止めたい考えだ。
 「冷静を保って予防対策を徹底し、この試練をともに乗り越えよう」。蔡英文総統は19日夜、フェイスブックに投稿し、防疫に向けた協力を改めて市民に訴えた。
 市中感染は、台北近郊・桃園の病院で発生した院内感染が発端。新型コロナ患者の治療を担当していた医師が感染し、恋人の同僚看護師のほか、別の看護師や家族への感染が相次いで発覚した。関連の感染例は20日時点で10人に広がっている。
 この事態を受け、政府や地方自治体は旧暦1月15日の2月26日前後に開催予定だった春節関連イベントのランタン祭りについて、感染予防対策として中止や延期を決定。忘年会中止の動きも広がっており、感染抑え込みで回復基調にあった景気に水を差すとの懸念も浮上している。 

(ニュース提供元:時事通信社)