政府は、今夏の東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策として、外国人観光客の入国に必要な健康管理アプリを日本人観客にも義務化する方針だ。また、海外からの入国者数を抑えるため、観戦チケットの所有を発給条件とする「五輪ビザ」を設けることも検討。五輪開催を危ぶむ声も出ているが、開催を視野に準備は進める。
 政府は現状、外国人観客の入国を前提に作業を進めている。入国前には健康管理アプリのダウンロードを求めるほか、陰性証明の取得、民間医療保険への加入などを義務付ける方向だ。
 このうち健康アプリについては、日本人観客でもダウンロードの義務化を検討。観客同士の感染を防ぐためで、競技の2週間前からアプリを通じて体温など健康状態の報告を求め、応じない場合は競技会場への入場を認めない。
 外国人観客の入国に当たっては、チケットを持つ人に限定し、五輪・パラリンピック専用ビザ(五輪ビザ)を発給する。日本のビザ免除対象国にも、「五輪ビザ」取得を義務付ける。入国者数を一定規模に絞り、水際対策や入国後の健康管理に慎重を期すのが狙いだ。
 陰性証明については、日本への出国4日前と出国直前の計2回の検査を求める案がある。その上で日本到着後の空港の検疫結果を踏まえ、入国の可否を判断する。
 新型コロナの世界的な感染拡大が続く中、政府は開催方針を崩していない。ただ、感染状況が改善しなければ、無観客開催などを含め、大会の再検討を迫られる。政府関係者は「3月末までの状況を踏まえ、どういう開催の仕方がいいか一定の方向性を示す」と述べた。 
〔写真説明〕東京五輪・パラリンピックに向けた実証実験で、非接触型検温器で検温するスタッフ=2020年10月、東京都江東区
〔写真説明〕東京五輪・パラリンピックに向けた実証実験で導入された顔認証システム=2020年10月、東京都江東区

(ニュース提供元:時事通信社)