厚生労働省が29日発表した2020年平均の有効求人倍率は1.18倍で、前年比0.42ポイント低下した。低下幅は第1次石油危機後の1975年(0.59ポイント)以来45年ぶりの大きさとなる。新型コロナウイルス感染拡大による企業業績悪化で求人数が2割落ち込む一方で、解雇や雇い止めが増え求職者数が増加した。新型コロナ収束は見通せておらず、厳しい雇用情勢は続きそうだ。
 一方、総務省が同日発表した労働力調査によると、20年平均の完全失業率は0.4ポイント上昇の2.8%。完全失業者数は29万人増の191万人で、ともに11年ぶりに悪化した。休業者数も比較可能な68年以降で最多の256万人だった。
 求人倍率は、ハローワークに申し込んだ求職者1人当たりの求人数を示す。20年の下落幅は、リーマン・ショック後の09年(0.41ポイント)を超えた。コロナによる雇用環境の悪化で、求人数が21.0%減となった一方、求職者数は6.9%増加した。コロナ感染拡大に伴う緊急事態宣言や外出自粛によって大きな打撃を受けた宿泊業・飲食サービス業で落ち込みはより鮮明だった。
 同時に発表された12月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比横ばいの1.06倍。同月の完全失業率(同)も横ばいの2.9%だった。ただ、今月に入り、緊急事態宣言が再発令されるなど、先行きは予断を許さない。田村憲久厚労相は閣議後記者会見で「さらに厳しくなっていることが予想される」との見方を示した。 

(ニュース提供元:時事通信社)