総務省は29日、住民基本台帳に基づく2020年の人口移動報告を発表した。東京都は、転入者数が転出を上回る「転入超過」が3万1125人となった。ただ、規模は前年より縮小し、月別では7月から6カ月連続で転出が上回った。東京近郊への移動が多く、新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワーク普及などが影響したとみられる。
 都の転入超過は、19年の8万2982人から5万人以上減った。外国人を含む現在の集計方法で、比較可能な14年以降、最少となった。
 昨年4月の緊急事態宣言発令で都の人口移動に変化が生じており、5月には転出超過を記録。新たに公表された12月は都からの転出が転入を4648人上回った。
 20年の転出先は神奈川県が最多の9587人、次いで千葉県6018人、埼玉県5003人。総務省の担当者は「テレワーク導入などで東京周辺に住宅を持つケースが考えられる」と分析。通勤回数の減少などに伴い、近郊に移り住む動きが広がってきた可能性がある。
 三大都市圏で見ると、東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)は前年より4万9540人縮小したものの、9万9243人の転入超過。一方、名古屋圏(愛知、岐阜、三重)は1万7387人、大阪圏(大阪、京都、兵庫、奈良)は118人のいずれも転出超過だった。
 都道府県別では、転入超過が東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、福岡、沖縄、滋賀の8都府県。転出超過は愛知が最も多く、兵庫、福島、長崎の各県などの順。市町村別では、大阪市の転入超過が最多で、東京23区、横浜市が続いた。 

(ニュース提供元:時事通信社)