新型コロナウイルス対策の実効性向上を目指す特別措置法や感染症法などの改正案審議が29日、衆院で始まった。自民、立憲民主両党は刑事罰撤回などの修正で事前に合意しているが、初日の審議では私権制限などへの懸念が解消されていないことが浮き彫りになった。与党は2021年度予算案の審議入りを急ぐ都合上、改正案を4日間という異例のスピード審議で成立させる方針だ。
 「一定の理解はするが、運用は慎重であるべきだ」。公明党の高木美智代政調会長代理は29日の衆院本会議で、緊急事態宣言の前段階として新設される「まん延防止等重点措置」に懸念をにじませ、改正案の検討がなお「生煮え」であることを印象付けた。
 重点措置は緊急事態宣言を「予防」するため、発令前からこれに近い措置を取れるようにする制度だ。知事は発令時と同じ営業時間短縮などの「命令」ができるようになり、違反した事業者には過料が科される。公明党内には「安易な私権制限につながる」(ベテラン)と強い慎重論があったが、与党としての立場を考慮して最終的に了承した経緯がある。

(ニュース提供元:時事通信社)