新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が1日、開かれた。政府が11都府県に発令した緊急事態宣言の期限が7日に迫る中、新規感染者数は報告日ベースでは「1月中旬以降減少傾向となった」との見解を公表した。発症日ベースでは1月上旬から減少傾向になった。
 ただ、医療提供体制は依然厳しく、座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は「新規感染者の減少は、直ちには医療の負荷減少につながらない。急所を押さえた対策を続けるべきだ」と指摘した。
 会合は先月13日以来約3週間ぶり。感染者1人が平均して他人にうつす人数「実効再生産数」は、全国では感染拡大を示す「1」を下回る0.80(1月15日時点)で、昨年12月27日時点の1.14から減少した。1月16日時点では、宣言対象の全11都府県でも、おおむね1を下回る水準だった。
 脇田座長は、緊急事態宣言によって飲食店での感染が減った一方、福祉施設などでのクラスター(感染者集団)が相次ぎ発生したと指摘。同組織は特に80、90代の新規感染が減らず、死者が今後増える恐れがあるとした。
 全国の人口10万人当たりの新規感染者は、先月17日までの1週間は33.04人だったが、2週間後の同31日までの1週間は19.21人に減少。東京は75.61人が42.75人に、大阪は41.36人が25.75人にそれぞれ減った。
 医療提供体制について、東京を「非常に厳しい」としたほか、栃木を除くほかの宣言対象9府県を「厳しい」と評価した。政府は2日、医療提供体制を考慮して宣言の延長を決めるが、状況が改善した栃木については解除するとみられる。 

(ニュース提供元:時事通信社)