米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンについて政府は、医療従事者に先行接種後、4月1日以降の高齢者への接種開始を目指す。厚生労働省は、接種券(クーポン券)郵送を3月中旬に始め、計2回の接種を3カ月以内に終える目標を掲げるが、実現できるかは不透明だ。
 優先接種される高齢者は2021年度中に65歳以上になる約3600万人で、接種主体の市区町村がクーポン券の印刷や発送の準備を急いでいる。ワクチンは3週間の間隔を空けて2回接種。厚労省は1回目を接種開始から2カ月以内に終え、2回目は1回目の接種開始から3週間後に並行する形でスタートさせ、同様に2カ月以内に終えることを目指す。
 目標通りなら、仮に4月1日開始の場合、6月中には完了することになる。ただ、現場に詳しい医療関係者は「コロナ診療やその他の診療もあり、市区町村がワクチン接種に医師や看護師をどの程度投入できるかは不明で、3カ月はかなり高いハードル」と指摘。「介護施設の高齢者なら、施設に出張して接種する必要もある。想定通りにいくかは不透明だ」と懸念を示す。
 高齢者に続く優先接種は基礎疾患がある人(約820万人)で、厚労省は慢性の呼吸器疾患や心臓病、糖尿病、肥満など14種類を規定。医療機関の証明書は不要で、接種時の予診票で自己申告する。高齢者施設の職員ら約200万人への接種も同じ時期に進める考えだ。
 さらに同時期の供給量が十分なら、60~64歳(約750万人)への接種も検討する。ただワクチン1瓶当たりの接種可能回数が当初見通しの6回から5回に変更されるなど、政府が描くスケジュールには流動的な部分が多く、これらの人への接種時期の見通しは立っていない。 

(ニュース提供元:時事通信社)