新型コロナウイルス対策として10都府県で発令中の緊急事態宣言について、菅義偉首相は12日、当面継続する方針を決めた。新規感染者数は目に見えて減少しているものの、医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する状況に改善がみられないためだ。目前に迫るワクチン接種も医療現場に新たな負担となることが予想され、首相は医療重視を基本に対応する方針だ。
 西村康稔経済再生担当相は12日の衆院議院運営委員会で、当初検討した一部地域での宣言解除を見送る理由を、「感染者数が減っている中で、病院、病床は引き続き逼迫している」と説明した。
 かねて経済対策を重視してきた首相は、宣言の1カ月延長を決めた2日の記者会見でも「状況が改善された都府県は期限を待たず、順次解除する」と先行解除に積極姿勢を示した。関係者によると、感染者数が改善傾向にある愛知、岐阜、福岡3県を候補に、先行解除の可能性をぎりぎりまで探る意向だったという。