新型コロナウイルス対策の「切り札」と期待されるワクチンの接種が17日、各地で始まった。1人当たりに要した時間はわずか数秒。あっという間に注射を終えた医師や看護師らは「痛くなかった」「第一歩だ」と笑顔を見せた。
 午前9時前、東京都目黒区の東京医療センター。会議室を使った接種会場で、第1号の新木一弘院長が問診票を書いた。注射器を手にした医師が「チクッとしますよ」と声を掛け、新木氏の左上腕部に針を刺す。針を抜くまでわずか数秒。痛みはないのか、表情は変わらなかった。
 「接種の機運を高めるため、率先して受けた」。新木氏はこう話し、「注射は苦手だが全然痛くなかった」とほほ笑んだ。続いて接種を受けた医師らにも、その場で体調を悪くした人はいなかった。
 千葉県市原市の千葉労災病院では、不測の事態に備えベッドなどが準備された会場で、岡本美孝院長(67)ら12人が注射を受けた。
 接種後、岡本氏は「量も0.3ccと少なく痛みもない。日常生活に戻るための第一歩と期待している」と力を込めた。青田孝子副院長(57)も「私には基礎疾患があるが、ワクチンを受けて大丈夫だと示したかった」と話した。