横浜市の新交通システム「シーサイドライン」で2019年6月、自動運転の列車が逆走し、車止めに衝突した事故で、運輸安全委員会は18日、調査報告書を公表した。システムに逆走を検知する機能がなく、車両の設計段階で安全性への検証が不十分だった可能性があると指摘した。
 報告書によると、逆走の原因は、車両の電気系統が断線し、進行方向を切り替える信号がモーターに伝わらなかったためとされる。
 車両の制御装置には後退を検知するとブレーキがかかる機能が備わっていたが、主に上り坂で後退する場合を想定し、今回のようなケースには対応していなかった。運営する第三セクター「横浜シーサイドライン」や車両メーカーも設計段階で、電気系統の断線による逆走は想定していなかったという。
 運輸安全委は、列車の自動運転システムの設計や製造に当たっては、安全確保に必要な事項を整理するといった指導を事業者やメーカーに徹底するよう、国土交通相に勧告した。
 事故は19年6月1日夜に発生。新杉田駅(横浜市磯子区)を出発した5両編成が逆走し、時速25キロで車止めに衝突、乗客17人が重軽傷を負った。 

(ニュース提供元:時事通信社)