福島県沖で13日に発生した地震では、文化財も大きな被害を受けた。文化庁によると、18日までに福島、宮城両県を中心に、重要文化財に指定された建造物など87件の被害が報告された。
 震度6強を観測した宮城県蔵王町では、江戸時代に村の役人を務めた豪農の民家「我妻家住宅」主屋の壁の複数箇所にひびが入り、3棟ある蔵の土壁は大部分が崩落した。
 いずれも江戸後期に建てられた重文で、月に一度公開されている。蔵王町教育委員会によると、2008年の岩手・宮城内陸地震や、11年の東日本大震災でも同様の被害があり、大震災の際は、修復が終わるまで2年8カ月を要した。
 震度6弱を観測した福島県郡山市の旧福島県尋常中学校では、しっくいの内壁に亀裂が生じたり、天井から破片が落ちたりした。教室を復元した部屋では、黒板が前面に倒れた。重文の建物の壁には固定できず、揺れの影響を受けたという。
 建物は明治時代に建築され、現在は安積歴史博物館として一般に公開しているが、地震を受けしばらく休館する。担当者は「東日本大震災の時は、立ち入り禁止にして大掛かりな修繕工事を行ったが、今回は来館者が被害状況を見学できるようにしたい」と話している。
 このほか、本堂が国宝に指定されている瑞巌寺(宮城県松島町)で瓦が数枚落ち、日光東照宮(栃木県日光市)では、神楽殿につり下げられた風鐸が一つ落ちた。いずれも大きな被害はなく、通常通り拝観を受け付けているという。 

(ニュース提供元:時事通信社)