総務省幹部が放送関連会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男らから接待を受けていた問題で、総務省は24日、国家公務員倫理規程に違反する行為があったとして、谷脇康彦、吉田真人両総務審議官ら7人を減給の懲戒処分とするなど、計11人の処分を発表した。武田良太総務相は閣僚給与3カ月分を自主返納する。同省出身の山田真貴子内閣広報官も総務審議官時代に接待を受けたとして、給与の自主返納を決めた。一連の不祥事は菅政権への打撃となりそうだ。
 武田氏は記者会見で「行政への信頼を大きく損なう厳しい状況で、改めて国民に深くおわびする」と陳謝。再発防止に向け、副大臣をトップとする検証委員会を設置し、放送行政への影響がなかったかを調べる方針を示した。
 懲戒処分を受けたのは9人で、谷脇氏と吉田氏が減給3カ月(10分の2)、秋本芳徳前情報流通行政局長が同(10分の1)、湯本博信前官房審議官と吉田恭子衛星・地域放送課長、井幡晃三放送政策課長、奈良俊哉内閣官房内閣審議官(出向中)は減給1カ月(10分の1)、課長2人が戒告。この他、課長1人が訓告、課長補佐級職員(出向中)は訓告相当とした。いずれも24日付。倫理監督官を兼務する黒田武一郎事務次官は厳重注意とした。
 東北新社は衛星放送事業を手掛けており、総務省はこの日に公表した調査報告書で、放送の許認可権を持つ同省の利害関係者に該当すると認定した。倫理規程は、利害関係者からの接待や金品の受け取りを禁じている。
 同社関係者と会食していたのは計12人。2016年以降延べ38回に上り、そのうち36回で飲食代の全額か一部を同社に負担してもらったり、一部の会合ではタクシーチケットや手土産を受け取ったりしており、倫理規程違反と認定された。会食時点で同社と利害関係がなく、本人が自己負担分を支払ったと説明している課長級職員1人は処分しなかった。
 首相の長男が会食に参加していたのは20回。武田氏は、首相の長男について「特別な役割を担っている事実は確認できていない」と説明した。 
〔写真説明〕総務省幹部の接待問題を受け、記者会見の冒頭で謝罪する武田良太総務相=24日午後、東京・霞が関の同省

(ニュース提供元:時事通信社)