みずほ銀行の藤原弘治頭取は1日、現金自動預払機(ATM)が停止したシステム障害を受けて記者会見し、他行分を含め計5244件のキャッシュカードや預金通帳がATM内に取り込まれる被害が出たと明らかにした。その上で「顧客対応が不十分だった」と認め、「ご不便、ご迷惑をお掛けした。深くおわびする」と謝罪した。
 障害は同日午後3時までに復旧したが、一時はATMの8割が停止した。同行はシステム障害について、定期預金に関する月末定例のデータ更新25万件に、不稼働口座に関する不定期の更新45万件が重なり、システムに処理能力以上の負荷がかかったことなどが原因と説明した。藤原氏は「見積もりに甘さがあった」と釈明。既に能力増強の対策を講じた。
 みずほは、2002年の発足直後と11年の東日本大震災後に大規模なシステム障害を起こしている。19年には銀行業務の基幹システムを全面刷新したにもかかわらず、3度目の大規模障害が発生、信頼の低下は必至だ。
 藤原氏は、顧客対応とシステムの安定稼働確保に最優先で取り組むとともに、第三者も入れて原因究明と再発防止策の検討を進めると表明した。自身を含む経営責任について「当然ながらある」との認識を示した。
 システム障害は2月28日午前に発生し、一時は4318台のATMが停止した。カードや通帳が取り込まれた預金者からの問い合わせが殺到。長時間待たされた人が多数出た。預金が引き出せなかったり、インターネットバンキングで一部取引ができなかったりするトラブルもあった。約5000件のカードや通帳はATMから取り出されており、順次持ち主に返却する。
 障害を受けて他行のATMなどを利用して出費を余儀なくされた人には手数料を全額負担する。 
〔写真説明〕現金自動預払機(ATM)などのシステム障害を受けて、会見の冒頭で謝罪するみずほ銀行の藤原弘治頭取(中央)=1日午後、東京・大手町
〔写真説明〕みずほ銀行の現金自動預払機(ATM)。同行はシステム障害で取引停止が続いた=1日、東京都中央区

(ニュース提供元:時事通信社)