【フランクフルト時事】欧州中央銀行(ECB)は11日、定例理事会を開き、新型コロナウイルス流行を受けて導入した大規模な金融緩和策について、国債などの資産購入ペースを4~6月期に大幅に加速する方針を決定した。上昇基調にある域内の長期金利を抑える狙いがある。政策金利は据え置いた。
 ユーロ圏の長期金利は2月以降、米長期金利に連動する形で上昇。企業や家計にとって借り入れコストの増大要因となるため、記者会見したラガルド総裁は「幅広い資金調達環境にリスクをもたらす」と警戒感を示した。
 ECBは昨年12月の理事会で、コロナ対策の資産購入枠を1兆8500億ユーロ(約240兆円)に拡大、実施期間も2022年3月末まで延長した。企業の資金繰りを支援するため、銀行に超低金利で資金を貸し出す制度も拡充した。
 欧州連合(EU)ではワクチン接種が昨年末から始まった。しかし、変異ウイルスの感染拡大が懸念されており、ラガルド総裁は「景気の下振れリスク要因だ」と分析。21年のユーロ圏の経済成長率を4.0%と予測する一方、コロナの流行状況とワクチンの接種ペースを踏まえると、短期的な経済見通しには「不確実性が残る」と指摘した。 

(ニュース提供元:時事通信社)