対話アプリ大手のLINEが中国の関連企業にシステム開発を委託し、中国人の技術者が日本の利用者の個人情報に一時、アクセスできる状態になっていたことが17日、分かった。LINEは利用者向けの説明が不十分だったと判断。政府の個人情報保護委員会に報告した。
 個人情報保護法は、外国への個人情報移転が必要な場合、利用者の同意を得るよう定めている。LINEは規約で「個人データ保護法制を持たない第三国に(個人情報を)移転することがある」などとしているが、国名を明記していなかった。
 LINEはシステムの開発を中国・上海の関連会社に委託。2018年夏から今年2月下旬まで関連会社の技術者4人が開発のため、利用者の名前や電話番号、IDなどの個人情報にアクセスできる状態だった。LINEは「不適切なアクセスはなかった」と説明している。
 また、LINE掲示板の不適切な書き込みを監視する業務について、委託先の日本企業が中国・大連の企業に再委託していた。
 米国と中国の技術的覇権争いの中で、国内でも中国の情報管理体制を警戒する動きが強まっている。LINEの国内利用者は8600万人規模に上り、自治体などでも情報インフラとして使われるようになっている。親会社のZホールディングスはLINEの情報保護について、外部有識者を含む委員会を設置し、改善を図る方針を決めた。 

(ニュース提供元:時事通信社)