【イスタンブール時事】トルコで、少数民族クルド系の野党、国民民主主義党(HDP)を「テロ組織」と見なし非合法化させようとする動きが強まっている。かねてクルド人の権利擁護を訴えてきた米欧は懸念を深めており、トルコとの間で新たな摩擦が生じかねない状況だ。
 アナトリア通信によると、トルコ最高検察庁は17日、トルコ当局がテロ組織と見なす反政府武装組織、クルド労働者党(PKK)とHDPが「一体化している」として、憲法裁判所にHDPの解党を申し立てた。トルコ治安部隊は、主にイラク北部で対PKK掃討作戦を続けている。
 一方、HDPは申し立てを受け声明を出し、エルドアン大統領の与党・公正発展党(AKP)主体の政府が司法を利用していると反論。「国家の民主主義や法に対する大きな打撃だ」と非難した。HDPは2018年の総選挙(国会定数600)で50議席以上を獲得し、野党第2党となった。
 こうした動きを受け、米国務省は17日、HDPが解党されれば「トルコの有権者の意思が覆されてしまう」と憂慮した。欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)も18日、「有権者数百万人の権利の侵害になる」と表明。25、26の両日に予定されるEU首脳会議でトルコへの批判が高まる可能性がある。 

(ニュース提供元:時事通信社)