政府の地震調査委員会は26日、2020年版「全国地震動予測地図」を公表した。今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率は、北海道東部のほか、関東から東海、近畿、四国の太平洋側などで26%以上となり、非常に高い傾向が続いた。千島海溝沿いの北海道・根室沖でマグニチュード(M)8前後の地震が30年以内に起きる確率を80%程度、南海トラフ沿いのM8~9級地震確率を70~80%と評価していることが影響した。
 この地図は揺れの大きさや確率を250メートル四方ごとにきめ細かく予測している。都道府県庁所在市の市役所(東京は都庁)や北海道の振興局がある位置では小幅上昇した地点が多い。全国トップは水戸市役所で、前回18年版と同じ81%。根室市の根室振興局は78%から80%に上昇。高知市役所は横ばいの75%、徳島市役所は73%から75%に上がった。
 揺れやすさに影響する浅い地盤の評価には局地的な地形・地質の最新調査結果を反映させ、関東ではボーリング調査データなどを取り込んだ。このため、前回は全国最高の85%だった千葉市役所は62%に、大阪市役所は55%から30%に低下した。
 20年版の公表は、日本海溝沿いや南海トラフ沿いの地震評価を更新したため21年にずれ込んだ。東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震(M9)の長引く余震などを受け、宮城、福島両県沿岸部は6弱以上の30年確率が引き続き26%以上とされた。静岡県から山梨県、長野県東部では、御前崎から富士川を震源とする地震の評価見直しで前回より下がったが、依然として非常に高い状況が続いている。
 20年版は地方別や北海道振興局・都府県別の地図が追加された。インターネットの地震調査研究推進本部(事務局文部科学省)のサイトに掲載されるほか、防災科学技術研究所のサイト「地震ハザードステーション(J―SHIS)」では地図から場所を選んで揺れやすさや確率を調べられる。平田直委員長(東京大名誉教授)は「ぜひ自宅や学校、職場などの場所を調べ、家具の固定などの対策を進めてほしい」と話している。 

(ニュース提供元:時事通信社)