東京都新宿区のマンション地下駐車場で天井の張り替え中に二酸化炭素(CO2)が充満し作業員4人が死亡した事故で、警視庁捜査1課は20日午前、業務上過失致死傷容疑で、作業を請け負った「株木建設」の東京本社(豊島区)など2カ所を家宅捜索した。関係資料を押収し、作業上の安全管理措置が十分だったか捜査を進める。
 事故は15日夕に発生。下請け業者を含む男性6人が地下駐車場で作業中、誰かが消火設備に誤って接触してCO2が噴出したとみられ、4人がCO2中毒で死亡、1人が意識不明の重体となった。残る1人は自力で避難し、無事だった。
 捜査関係者によると、作業員らは事故当日、消火設備の電源を切らずに作業を行っていた。天井にある熱と煙の両感知器が反応すると、CO2が噴出される仕組みになっており、感知器に接触したことで消火設備が誤作動した可能性がある。避難した男性は「他の作業員が感知器のカバーを取り外して戻すのを見た」と話しているという。
 現場には、消火設備について専門知識がある消防設備士なども立ち会っていなかった。捜査1課は地上にいた現場責任者らから事情を聴き、当日の人員配置などに問題がなかったかも調べる。
 株木建設の東京本社には20日午前8時10分ごろ、捜査員計9人を乗せた車両3台が到着。捜索は約2時間半にわたり、捜査員らは押収した資料を入れた段ボールや紙袋を車に積み込み立ち去った。ホームページによると、同社は1921年創業で水戸市に本店がある。従業員数は378人で、2020年5月期の売り上げは305億円に上る。 
〔写真説明〕株木建設東京本社に家宅捜索に入る警視庁の捜査員ら=20日午前、東京都豊島区

(ニュース提供元:時事通信社)