【イスタンブール、ワシントン時事】イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの交戦は18日も続いた。ただ、ガザからイスラエルへのロケット弾攻撃が一時止まるなど、交戦の規模に縮小の兆しも見られる。国際社会では、バイデン米大統領が「停戦を支持する」と表明、事態収拾に向けた圧力が強まっている。水面下で進む停戦交渉の行方が今後の焦点となりそうだ。
 交戦が始まった10日以降、ハマスなどガザの武装組織はイスラエルへのロケット弾攻撃を続け、18日朝までに3400発以上を発射した。18日夜明けまで6時間ほど発射が止まっていたが、攻撃はその後再開され、ガザ周辺のイスラエル領内への着弾でタイ人労働者2人が死亡した。
 ガザではイスラエル軍による空爆が続いたが、18日に入って破壊の規模は縮小しているもようだ。バイデン氏は17日、イスラエルのネタニヤフ首相との電話会談でガザでの民間人保護に努力するよう促していた。
 イスラエル軍は15日、米国を代表する報道機関であるAP通信など海外メディアの支局が入居するビルを空爆し、崩壊させた。米国はイスラエルの自衛権を支持し、空爆に対して一定の理解を示してきたが、ビル破壊後、事態収拾に向けた外交努力を加速させた。
 ビル破壊について、イスラエルは「テロ組織ハマスの情報部門の事務所があった」(ネタニヤフ氏)として正当性を主張する。しかし、国際社会では「メディアを標的とした戦争犯罪」(国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」)といった厳しい非難が噴出している。
 サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)はイスラエルやエジプトの高官と相次いで電話協議を行い、ツイッターで「米国は、静かで集中的な外交に取り組んでいる」と強調した。
 イスラエルとハマスの交戦ではこれまでに、ガザで少なくとも213人の死亡が確認され、イスラエル側では12人の死者が出た。ガザでは戦火を逃れるため、5万人以上が避難生活を余儀なくされているという。 
〔写真説明〕イスラエルのネタニヤフ首相(左)とバイデン米大統領(AFP時事)
〔写真説明〕18日、パレスチナ自治区ガザで、イスラエル軍の空爆により破壊されたビルのがれきの前に立つパレスチナ人(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)