新型コロナウイルスワクチンの高齢者への接種が国の目標通り7月末までに完了したとしても、8月に東京都の重症者数が緊急事態宣言を出す水準に達する恐れがあるとの試算を、京都大の西浦博教授(理論疫学)がまとめた。結果は9日の厚生労働省専門家組織の会合に提出された。
 西浦氏は、現在の宣言が20日に解除された後に、英国型変異株が大阪府で流行した「第4波」と同様の感染拡大が都内で起きると仮定。感染者1人が平均してうつす人数「実効再生産数」を1.7とした。
 重症者用病床(約1200床)使用率が5割を超えると感染状況が最も深刻な「ステージ4(感染爆発)」に該当するが、使用率7割程度で緊急事態宣言が発令されると想定したところ、8月上旬に発令され、11月中旬まで続く恐れがあることが判明したという。
 東京五輪は7月23~8月8日に、東京パラリンピックは8月24~9月5日に開催される予定だが、試算では五輪開催に伴う人の流れの変化は考慮してない。 

(ニュース提供元:時事通信社)