菅義偉首相は15日、今国会中の衆院解散を見送る意向を与党関係者に伝えた。野党が内閣不信任決議案を提出した場合、解散も辞さないとしてけん制していたが、新型コロナウイルス対策に専念するため先送りした。東京五輪・パラリンピック(7月23日~9月5日)が予定通り開かれれば、衆院選は9月5日の閉幕後となる見通し。野党提出の不信任案は衆院本会議で否決された。通常国会は会期末の16日に閉会する。
 立憲民主、共産、国民民主、社民の野党4党は15日、3カ月の会期延長要求に応じないのは「無責任の極みだ」として、不信任案を2年ぶりに衆院に提出。これを受け、首相は自民党の二階俊博幹事長、公明党の山口那津男代表にそれぞれ電話し、「粛々と否決してほしい」と伝えた。
 二階氏はこの後の記者会見で、今国会中の解散について「常識的にはないだろう」と明言。山口氏も記者団に「(首相は)解散する気はないという意思を明確にしたと受け止めている」と語った。
 首相は先の先進7カ国首脳会議(G7サミット)でも東京五輪・パラリンピック開催の支持を取り付けており、パラ閉幕前の解散は「国際公約に反するためできない」(自民党幹部)との見方が強い。一方、衆院議員の任期満了は10月21日に迫っており、解散できるタイミングは事実上、パラ閉幕直後から任期満了日までに絞られる。 
〔写真説明〕衆院本会議で、内閣不信任案が否決され一礼する菅義偉首相(前列右端)ら=15日午後、国会内

(ニュース提供元:時事通信社)