国土地理院は6日、静岡県熱海市で発生した土石流災害現場の地形などについて、分析結果を発表した。盛り土があったとみられる土石流最上流部は最大約13メートルかさ上げされていたことが判明した。起点から海岸まではほぼ一定の下り勾配で、土石流は勢いを保ったまま集落を通過した可能性がある。
 分析では、2009年と19年の測量データを比較。標高約400メートルの山あいにある最上流部は、09年には東西方向へ谷が延びていた。19年までに埋め立てられ、土砂の推定量は約5万6000立方メートルに上るという。
 地理院はドローンなどを使って3~6日に撮影した空中写真を基に、土砂が確認できる範囲を特定。土石流はこの埋め立て部を起点に発生したとみられる。流路の傾斜角度は約11度でほぼ一定。約2キロにわたり逢初川沿いを進んで集落を直撃し、河口に到達した。
 地理院の担当者は、土砂の質により流れ落ちる速度は異なるとした上で、「土石流の勢いを弱める上り坂などの障害が少ない地形だった」と話した。 
〔写真説明〕静岡県熱海市で発生した逢初川の土石流の起点から河口までの標高を示したグラフ(国土地理院提供)
〔写真説明〕国土地理院が公表した静岡県熱海市の土石流災害の分布図(国土地理院提供)

(ニュース提供元:時事通信社)