鹿児島県北部や熊本、宮崎両県南部では9日深夜から10日朝にかけ、対馬海峡付近に延びる梅雨前線の影響で大雨になった。気象庁は10日午前5時半以降、鹿児島県薩摩地方の5市町や宮崎県えびの市、熊本県人吉市に相次いで大雨特別警報を発表した。午前11時45分、宮崎、熊本両県の特別警報を大雨警報に切り替えた。薩摩地方の5市町は出水市、伊佐市、薩摩川内市、さつま町、湧水町。
 気象庁の黒良龍太予報課長は記者会見し、「災害が発生している可能性が極めて高く、命の危険が迫っている。直ちに身の安全を確保してほしい」と呼び掛けた。特別警報の対象地域では5段階の警戒レベルで最高の5に当たる「緊急安全確保」やレベル4の避難指示が発令された。各県で土砂災害警戒情報が出され、さつま町などの川内川では氾濫警戒情報が発表された。
 同庁はこれに先立ち、さつま町付近では10日午前3時までの1時間に約120ミリの猛烈な雨が降ったとの記録的短時間大雨情報を発表。午前3時半ごろには、薩摩地方で積乱雲が次々に発達して並ぶ線状降水帯が発生したとの「顕著な大雨に関する情報」を発表した。
 鹿児島県によると、大雨の影響で、出水市と薩摩川内市、さつま町で住宅が床下浸水するなど被害が出ている。
 JR九州新幹線は熊本―鹿児島中央間で運転を見合わせ、高速道路は九州道や宮崎道がえびのジャンクション付近で通行止めになった。
 梅雨前線は11日ごろまで西・東日本に停滞し、大雨になる所がある見込み。
 11日正午までの24時間予想雨量は多い所で、九州北部120ミリ、関東甲信と九州南部、中国100ミリ、北陸と近畿80ミリ、東海60ミリ。その後、12日正午までの同雨量は関東甲信と東海、北陸、近畿、中国50~100ミリ、九州約50ミリ。 
〔写真説明〕鹿児島県さつま町を流れる川内川の河川カメラ画像=10日午前(九州地方整備局提供)
〔写真説明〕鹿児島県さつま町を流れる川内川の河川カメラ画像=10日午前(九州地方整備局提供)

(ニュース提供元:時事通信社)