中東の民主化運動「アラブの春」の起点となった北アフリカのチュニジアで25日、サイード大統領が行政府を解体し、議会を停止すると突如発表した。ロイター通信が報じた。2011年のベンアリ独裁政権の打倒後も続く政治の混乱に拍車が掛かるのは必至だ。
 大統領によれば、メシシ首相に代わる新首相を選定し、その支援を受けながら自ら行政権を継承するという。14年に導入された大統領と首相、議会の権力分担を明記した民主憲法を揺るがす事態に発展した。
 独立系で政党の支援を受けないサイード大統領は声明で、今回の決定は憲法に沿ったものだと指摘。「人々は偽善行為にだまされてきた」とし、政治体制の根本的な改革が必要だと訴えた。
 一方、議会最大勢力でイスラム主義政党アンナハダのトップ、ガンヌーシ議長はロイターに、「(10年前の)革命や憲法に対するクーデターだ」と批判。「各機関はいまだ存続しており、国民は革命を守り抜く」と対抗姿勢を鮮明にした。 
〔写真説明〕25日、チュニジアの行政府解体を発表するサイード大統領=テレビ映像より(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)