【カイロ時事】英国の海事機関UKMTOは3日、中東オマーン湾を航行していたタンカーが「乗っ取られた可能性がある」と明らかにした。詳しい状況は不明だが、ロイター通信は関係筋の話として、イランの支援を受ける勢力が関与した可能性が高いと伝えた。
 現場はアラブ首長国連邦(UAE)東部フジャイラ沖の公海で、原油輸送の要衝ホルムズ海峡にも近い。英紙タイムズ(電子版)によると、複数の英政府筋は8~9人の武装集団が拿捕(だほ)したとの見方を示した。一方、イラン外務省報道官は3日、ツイッターに「報道されている事案は疑わしい」と投稿した。
 米国務省のプライス報道官は3日の記者会見で、親イラン勢力の関与について「判断を下すには早過ぎる」と指摘。「友好国と情報を共有し、連携し続ける」と述べるにとどめた。
 乗っ取られたとみられるのはアスファルトなどを運搬するパナマ船籍のタンカー。2019年にホルムズ海峡のイラン領海内でイラン精鋭部隊「革命防衛隊」に拿捕されたタンカーと同じ船主との報道もある。
 現場周辺のオマーン沖では先月29日、日本企業が所有しイスラエル系企業が運航する石油タンカーが何者かに攻撃され、英国とルーマニア国籍の乗員2人が死亡。米英やイスラエルは「無人機を使ったイランの仕業」として対抗措置を講じる可能性を示唆したが、イランは関与を否定している。 

(ニュース提供元:時事通信社)