対馬海峡から関東に延びる前線の影響で、13日は九州から東北の広い範囲で雨が降り、広島県や九州北部で大雨になった。気象庁は午前8時45分に広島市に大雨特別警報を発表し、午後1時に警報に切り替えた。午前9時19分には広島県で線状降水帯が発生したとの「顕著な大雨に関する情報」を出した。広島市安佐北区と広島県の安芸高田市、北広島町では5段階の警戒レベルで最も高いレベル5「緊急安全確保」が発令された。
 線状降水帯は積乱雲が次々に発達して形成され、非常に激しい雨が同じ場所で降り続く。安芸高田市(甲田)では午前8時35分ごろまでの1時間雨量が61.5ミリを観測した。国土交通省などは午後0時半、三次市の江の川上流で堤防から水があふれ、氾濫したと発表した。
 気象庁の黒良龍太予報課長は午前10時に記者会見し、「命の危険が迫っているため、直ちに身の安全を確保しなければならない状況だ」と呼び掛けた。他の市町村にも大雨特別警報を発表する可能性があるという。広島市に大雨特別警報が発表されたのは、2018年の西日本豪雨(平成30年7月豪雨)以来。
 長崎や熊本など九州北部でも記録的な大雨になり、宮崎県以外の九州各県と広島、愛媛、石川、富山、新潟各県の一部に土砂災害警戒情報が出された。長崎市など各地で避難指示(レベル4)が続いた。前線は今後1週間程度、本州付近に停滞し、雨量が増える恐れがある。土砂災害のほか、河川の氾濫や低地の浸水に警戒し、突風や落雷に注意する必要がある。
 14日正午までの24時間予想雨量は多い所で、九州北部300ミリ、九州南部と四国、近畿、東海、関東甲信250ミリ、中国200ミリ、北陸180ミリ、東北120ミリ。
 その後、15日正午までの同雨量は、九州北部・南部と四国、近畿、東海、関東甲信200~300ミリ、中国と北陸100~200ミリ、東北50~100ミリ。 
〔写真説明〕大雨で水位が上がった広島県安芸高田市を流れる江の川=13日午前(国土交通省の河川カメラ画像より)
〔写真説明〕広島市に大雨特別警報を発表したことについて記者会見する気象庁の黒良龍太予報課長(右)ら=13日午前、東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)