日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の再稼働に必要な審査をめぐり、同社が提出した地質データが書き換えられた問題で、原子力規制委員会は18日、規制委が別途進めている検査により、同社の審査資料の信頼性が確保されたと確認されるまで、審査を中断することを決めた。
 同原発の審査は2015年11月に申請され、敷地内の活断層評価をめぐり長期化。見通しはさらに立たなくなった。
 書き換えられたのは、原発敷地内のボーリング調査で得られた地質情報を書いた「柱状図」。昨年2月の審査会合に提出された際、以前の提出時には「未固結」とした記述が、説明なく「固結」に変更されるなどしていたことが判明。計25カ所が書き換えられていた。
 原電側は改ざんの意図を否定し、データ原本も提出したため、審査はいったん継続された。しかし、規制委事務局の原子力規制庁は同社本社の立ち入り検査などを実施し、今年7月の中間報告で「膨大なデータを処理するための業務管理が適切にできていなかった」としたため、改めて審査継続の可否が問われることになった。
 18日の規制委定例会合で、更田豊志委員長は「審査会合に提出される資料は、基本的な科学的作法にのっとってもらわないと話にならない」と指摘。「確認の余地があるという以上、審査会合を開ける状況ではない」と述べ、審査の中断を決めた。
 規制委は、審査資料の作成に関わる同社の管理体制について、(1)データ原本の追跡が可能(2)資料に記載された判断の根拠が明確―の2点が確保されていることが必要と判断。これらが検査の中で確認されるまで、審査を再開しないとした。
 日本原電のコメント 規制委で示された方針に基づき、業務プロセスの構築を確認していただくための準備を早急に進め、早期に審査会合を実施していただけるよう、全力で取り組む。 
〔写真説明〕日本原子力発電敦賀原発2号機=2015年、福井県敦賀市

(ニュース提供元:時事通信社)